シリア日記

中東情勢について2

言っちゃ悪いが、こんな甘ちゃんの常に悪いのは他人のせいみたいな人々が、
「そうだ!トップが悪いんだ!トップさえ死んだら、明日から俺らもハッピーアメリカンライフ、ヒュー」
とかいう端的な考えで革命家気取りで反乱起こしてはみたものの、現状はどうかというと、
見てのとおり、グダグダで何一つ改善されず、経済も政治も止まったまま、完全にMessって感じですな。

トップが変わる=今までの100倍苦労して働かないといけなくなったのを気が付いている奴少なすぎ。
立憲共和政という名の社会主義国家では、努力しなくても金ももらえる、食っていける。
努力してもしなくてももらえるもんは同じなら、誰も努力せんわな。
でも、トップを引きずり下ろした今、彼らに必要なのは、自分らで努力しないと飢え死にする世の中にしてしまったこと。

残念なのは、イスラムの考えでは自分の努力によって未来が変えられるっていう観念がない事。
未来のことは全てアッラーが作り給うもの、なので、今、努力すれば未来が変わりますよ、小さな種を蒔けば1年後に実りがありますよって言っても、通じないのです。
実りができるのも、自分が種をまいたお蔭でなく、アッラーが咲かせたものっていう考えなら、ぶっちゃけ種まかなくても、アッラーさえ望めば実りは出来るのだもの。
(反していえば、種を蒔いて実りが出なかったとしても、それはアッラーのせいでもある、決して自分が水をやり忘れたとか、そういう失敗がなかったとしてもである)

何千年もこの未来は全てアッラーが作り出すものっていう観念の元で生活してきている彼らにとっては「努力、自己犠牲」っていう観念を持つのはとても簡単なものではないと思う。

トップを引きずり下ろした彼らはの疑問は
「あれ?なんで今日からハッピーライフじゃないの?今日から全員、アメリカ、ヨーロッパのドラマみたいなホワイトカラー生活に
一変するんじゃなかったの?BMWはどこ?おしゃれなカフェは?」ってな戸惑いを迎えたんだと思う。

続く

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