シリア日記

疑ってナンボなんだよね

既に何度も日記に書いているとは思うけど、再認識した事をまた書いてみる。

中東に居てストレスだなぁと思う事は皆が皆信用してないってことです。
これはアラブ人だけじゃないけど、インド人、パキ人もそうだけど、
とにかく信用しない。

私もシリアに来たときに何度もシリア人から
「私たち以外は信用するな、他人は信用するな!」って色々な人から
言われた。

日本ってさ、「信頼・友情」とか大事にするじゃん。
でもね、私が知る限りアラブ・インパキは本当に人を信用しない、
どころか普通に疑う。信用しなくてそれが当たり前みたいな。
ここが日本人と彼らとの大きなギャップなんだよね。

他人を100%疑う彼らだけど、何故か家族親族は何があっても信用して守る。
反対に日本は家族・親族の方を疑ったり切ったりするわけで。
これがまた彼らにとっては驚くべき事なんだろうなぁ。

日本人って自分の発言、言葉に責任を持ちなさいって教えられるけど、
アラブインパキにはこの概念が無い。
なので平気で知らないのに知っているって言ったり、間違えた情報を言う。

信じる概念の日本人はこれを真に受けて
「あいつは俺にウソの情報を言った、騙した」って憤慨の的になってしまうけど、
彼らにとっては
『えっ?間違えてた?、あーそう、で、何でそんなに怒るの?』って
理解不能になってしまうんだよね。
最初からお互いがお互いを信じてないなら、うそ言われようが、
間違えた情報言われようが、それはノープロブレムであって。

まぁこれを一概に否定することは出来ないんだよね。
彼らの歴史的背景を考えると国境の無い時代には
常に色んな奴らがやってきて、騙し騙され殺し殺されっていう
厳しい状況下の中、自分たちが生き残っていく為には
常に疑っていかないと、やっていけない事が多かったんだろうなぁと思う。
誰でも信じてたらそれこそ身包みはがされて殺されちゃってたんだろうね。

最近(といってもかなり前からだけど)日本のアニメ、キャプテン翼(キャプテンマジドだけど)とか、
スラムダンクだとかコナンだとかやっているけど、
あんなの核となるのは「友情・信頼」だから、これを彼らはどういう風に観ているんだろう?
日本人って馬鹿だなぁって思っているのか、
「信じるって大事☆」って思っているのか・・・・。私にはわからん。

会社のインド人達の疑い合いを垣間見てしまい、再度このことを
確認してしまいました。
なんだか自分もどんどん人を疑う嫌な奴になってしまうなぁ~と
思ったりというか、この8年の中東エクスペリエンスは私に
『外国人は信用するな、信用したら自分が痛い目見るぞ』のを教えてくれた。

その反動か、やたらと私は日本人を信用したがる(信じてしまう)傾向がある。
これもダメだなぁ~
親しき仲にも礼儀あり、親しき仲にも距離は大事、だなぁと思わないとね。

なんか真面目に書いてしまった。あは。

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